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2006.10.06(Fri)

ネタ埋め(黙読切小説・悪魔の籠 

※今回はあまりにも書くことが無いので今日通学中に考えたどうしようもないリンクルワールドな(何 小説を公開します。連載中のFFCCの小説とは関係ありません。
んで、また無駄に長いです(ぇ
とりあえず時間のある人だけどうぞ。


その世界は、人が人を殺し、生きている。

天空を支配するのは、悪魔。

人は悪魔達の被支配者。

今日もまた、いつも同じように人が人を殺し合い、そして生きている。

…1人の男が、この世界に迷い込んだ。

ただ普通に歩き、進んでいくと男の前には、悪魔の気まぐれで作られた世界があった。

人が人を殺し合い、生きていくその世界が。

悪魔の籠

男は血を吐き、森の中に倒れていた。
体中に打撲と何か鋭いもので切られたような切り傷がある。
意識は朦朧としながらも、その目はあいつ...がこないかを見張り、その耳はあいつ...の声を聞くためだけに動いていた。

…もう、あいつを、撒けただろうか…。
いや、それよりも、ここはどこだ…?
気がつけば、俺は森の中にいた…そして目の前には、あいつがいた。
あれは人じゃない。
いや、正確には人の形をした何かだ。
人の皮を被った化け物…?
そんな馬鹿な…。そんなものが、この世にあるわけが無い。
疲れているんだ。きっと、変な、悪い夢でも見ているに違いない。

男は自分自身に言い聞かせる。
それはあまりにも理解できない物に遭遇し、どうすることも出来ない力の差を頭の芯まで叩き込まれたからだ。

男は目を閉じ、眠り始めた。
よっぽど疲れていたのであろう、男は泥のようにその場に崩れ、動かなくなった。

―死―。

今までの自分とは全く関係の無い言葉であった、この言葉が頭の中から離れない。
ほんの数時間前まで自分がいた世界とはまるで違うこの世界に驚き、そして恐怖している。
いくら抗えども自分は無力以外の何者でもない。

男は、夢を見た。
それは自分の体が暗い闇に縛られ、動けなくなる夢。
そしてそのまま、燃えさかる火炎に身を焦がされ、最後にはその世界の住人に魂を抜かれ、永遠に死ねなくなる夢。

その夢は、本物かと思うほどに現実的な感覚を持っていた。
男はその夢が怖くなった。
こんなもの、起きてても寝てても同じだ。
男は飛び起きようとする。
しかし体が動かない。
男を目を開ける。
最初に目に飛び込んできたものは、あいつ...だった。
顔は前を真っ直ぐ見た怪しく光る二つの目、腕が2本、右手には大きいこん棒を、左手には松明を、そして2本の足で立っている。
それは人の形をしているがそれとはかけ離れた全くの別物だ。

化け物モンスターと言う言葉が相応しい。

化け物は、男を殴りつける。意識が吹き飛ぶほどの衝撃が男を襲う。
それは、理性などからの行動ではなく完全に化け物の本能というものから来ていた。
化け物は言葉にならない叫び声を発し、男のほうにゆっくりと歩を進める。

へっ、被捕食者くわれるがわかよ…。
俺らが今まで食ってきた肉や魚って、こんな感じなんだろうな。
いや、死ぬ前になって俺は何を考えているんだ…。
どうせ死ぬならもう少し楽に…。

男は考えた。
数時間前まで自分がいた世界のことを思い出した。
何も変わったことは無いが、自分がいた世界。
自分の日常があり、生活があり、詰まらなかった。
今ここではその日常が死ぬほど恋しくなるほどに感覚が麻痺している。
俺は帰りたい。ここじゃ死ねない。

俺は、死にたくない。

男は目を見開き、自分に向かってくる化け物をにらみつける。
だが、化け物はそれに全く動じずこちらに向かってくる。
化け物の大きい手が男の首を締め付ける。
耳鳴りがし、目がかすむ。
でも、まだ希望は捨てない。生きたい。死にたくない。
首を締め付けられているせいからか、自分の頭の中に声が聞こえる気がする。

『ククク…、生きたいか…?』

男は、その言葉は幻聴か何かかと思った。
しかし、その言葉はさっきよりも強く男に語りかけた。

『死にかけている駒よ、生きたくは無いのか?』

駒…?俺のことか…?
いや、それよりあいつは誰なんだ?

男は、答える。

「生きたい。それよりお前は誰なんだ?」

『我はこの世界の支配者、悪魔だ。』

悪魔…?そんな馬鹿な。神話じゃ有るまいし。
でも、こいつは俺を生かしてくれるようだ。

「お前が誰だかなんて、俺はどうでもいい。ここは、どこなんだ?早く俺をここから出してくれ。」

悪魔は、ゆっくりと男に近づき、先程とは違った恐怖をこめた声で男に語りかけた。

『誰に口を聞いていると思っている?
…いや、お前はここに来たばかりか。なら知らなくても仕方ない。
無知なお前にこの世界のことを、教えてやろう。』

悪魔はいったん言葉を区切り、男の目をしっかりと見直す。

『この世界は、我々悪魔が人と争い、この世界の支配権を手にした、我ら悪魔の支配する世界だ。
つまりお前ら人はただの被支配者になる。』

被捕食者くわれるがわってやつかよ…。」

『ふっ、良く分かっている。
正確には食われるではなく遊ばれる、と言ったほうが正しいがな。』

「遊ばれる?」

『かつて、悪魔と人が交わした壊れない契約だ。
この世界の支配権を奪い合い、争ったときに寿命に縛られて生きる人は平穏を、我々永遠の命を持つ悪魔はつまらない日常に刺激を求めた。』

「刺激ってこれかよ…。」

『そうだ。終わりなき永遠の混沌、無限のカオスだ。
我々悪魔が人に殺しの力を与え、人は殺して魂を奪い悪魔にささげ、悪魔から新たな魂を貰う。魂を納められない人は魂を抜かれ、永遠の苦しみを与えられる。
人が生きるために人を殺し、生きた人間も死んだ人間も苦しみ、悲しむ。
究極のカオスだ。』

悪魔との会話が終わる。
男はその世界の真の姿を知り恐怖のあまり何も言えない。
人を殺すことで生き、何もしなければ殺される。
俺は、何故こんなところにいる?
俺は…。

『さて、そろそろいいか?
お前も、これから、この世界の住人だ。』

そう言い悪魔は手のひらを男の肩に当て、不気味な呪文を唱え始めた。
黒い光が辺りを包み、悪魔の手が触れている肩に黒い紋様が浮かび上がってきた。

『ククク、さあ、最高のカオスを見せてくれ!!』

「うぁぁあぁぁあぁあぁあ!!」



俺は…なんだ?ここは?
男は気がつくとさっきの場所に立っていた。
そこには悪魔の姿は無い。
しかし、前まで化け物として自分を襲っていた人間が血まみれになって倒れていた。
ハッとして男は自分の肩を見てみる。
そこには見覚えのある紋様が刻まれていた。
悪魔の印。
男はひざをつき、その場に倒れこんだ。

「うわぁぁぁぁぁ!!」



ここは、悪魔が支配する世界。
人が人を殺し生きていく。
悪魔の籠。
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テーマ : オリジナル小説 - ジャンル : 小説・文学

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